介護施設では、高齢者の方が転倒しないように介護職員が注意を払う必要があります。しかし、転倒とまではいかなくても、利用者の方の体を支えきれずに尻餅をつかせてしまうというのは、比較的よくあることです。集中力不足による失敗などの明確な介護職員側のミスを避けなければいけないのは当然ですが、体を支えにくいシチュエーションがあるのも確かです。
まず、高齢者の方の転倒が起こりやすいのは昼よりも夜間なので、夜勤担当の方は特に気をつけなければいけません。夜勤の時間帯は介護職員が集中しづらく、特に夜勤に慣れていない人は実力を発揮しにくいのが実情です。大の大人であっても、夜の介護施設の雰囲気は不気味に感じやすく、集中することは簡単ではありません。それに加えて、高齢者の方は夜間に目を覚ましてトイレに行きたくなることが多く、介護職員の出番が増えやすいのも厄介なところです。高齢者の方に限った話ではありませんが、トイレのために目を覚ました直後は、意識がはっきりしていない場合が多く、結果転倒のリスクが高まります。
介護職員は実力を発揮しにくく、さらに高齢者の方も寝ぼけた状態のことが多いため、転倒のリスクが跳ね上がるのが夜勤の怖いところです。夜勤に慣れていないうちは、高齢者の方の体を支えるのに失敗することが起こりやすいので、気を引き締めなければいけません。無理せず、夜勤に慣れている先輩に助けを求めるなどの、柔軟な対応を意識してください。